1.DX推進でもっとも必要なことはなんだろうか?
DX推進においてもっとも大切なものは何かご存じでしょうか?
世間では色々なことが言われておりますし、営業をしてくる人たちも様々なことを言ってきます。色々ありすぎて、結果を出すには結局何が一番大切なのか見失ってしまいますよね。
社風改革、新規ビジネス創出、営業機会拡大、業務効率化など、どれを進めるにしても必ず人間が絡みます。つまりもっとも大切なものは人間関係に関わるものであるに決まっています。それ以外にも重要な要素はありますが、どのようなものにも必ず関わってきて、しかも大切なものと言えば人間関係です。
2.DXにおいて人間関係がなぜ大切か
人間関係と言っても様々なファクターがあります。理論面、感情面、関わる相手の人間性、信頼性などなど、上げたらきりがありません。しかし、一つだけ明らかにやらなければいけないものがあります。それがフィードバックです。
日本は右へ倣えの文化が強すぎているため、フィードバックの重要さを理解している人があまりにも少ないと思います。「言われたことをやれば良い」「とにかく仕事をやらせればいい、そのほうが早い」「疑問に思わずに仕事はやるものである」などなど、どれもパワハラを生み出しかねない思想です。
そもそも第二次産業革命で工業化が進んだときに生まれた「品質均一」「安定生産」を守るために生まれた考えであることは明白です。他社と差別化を図りたい、競争力をつけたい、新たなビジネスを創出したいという考えと相反しています。
DX推進において重要なことの一つは、ロジカル(論理的)に仕事をする人とイロジカル(非論理的)に仕事をする人が一緒に仕事できる環境を作り上げることです。イロジカルとは、インテュイティブ(直観的)、エモーショナル(感情的)という意味でもあります。
3.ロジカルとイロジカルの融和
いわゆる「長年の経験と勘」で仕事をしている人を置いてけぼりにすると、必ず反発をすることでしょう。なぜなら彼らにも生活があり、プライドがあるからです。自尊心をつぶされて生きていくことは難しいでしょう。生活を脅かされて平然としていられる人はいないでしょう。
そもそも年齢に関係なく、ロジカルに仕事をすることが苦手な人は一定数います。イロジカルな人を排除してしまうことはよくありません。
ロジカルに仕事をする人とイロジカルに仕事をする人が一緒に仕事をするために必要なことが、「フィードバック」なわけです。[従業員エンゲージメントが大事な世の中ですよね]でも話しましたが、第三次革命の真っ最中である現在において、データ活用をするために「意味」や「目的」を大事にしてロジカルに仕事を進める人材が重要です。ロジカルとイロジカルを紐づけるキーワードがフィードバックです。
4.フィードバック文化を根付かせよう
これは従来から大切であった「適材適所」の範疇ともいえます。例えばイロジカルな人の意見に対して、ロジカルな人の意見をフィードバックしたらどうなるでしょうか。ロジカルな人の意見にイロジカルな人の意見をフィードバックしたらどうなるでしょうか。
答えは「ロジカルな意見に発想力が加味される」「経験と勘で仕事をしている人の感性が磨かれる」です。もちろん自分と違う意見を受け入れて、「検証をしてみる」あるいは「検討をしてみる」。そもそも言われた意見は実現可能なのか、あるいは自分の意見に反映できないか、そうすることで何が起きるか。という観点で考えてみるわけです。
そうすることで、そもそもいままでなかった「意味」や「目的」が生まれたり、いままでも「意味」や「目的」があったなら厚みがでてきます。その「意味」や「目的」が会社やサービスの強みや特色になったり、社員が一体となって動くための理由になったりするわけです。
いままでDXに挑戦しつづけて、なかなか成果が上がらないならば、ぜひ日々の仕事にフィードバックを行う。という文化を根付かせてみてはいかがでしょうか?
※フィードバックとは?
ここで言うフィードバックは、意見に対する感想を言う、相手が対応してくれた結果起きたことを伝える。という意味で捉えましょう。なぜそう思ったか、なぜそういう結果になったのか、理由を伝えることも大事です。